逆流性食道炎
逆流性食道炎とは、胃酸などが食道に逆流し、食道の粘膜に炎症を起こす病気です。成人の10%以上にみられるといわれ、比較的頻度の高い疾患です。
主な症状は、みぞおちのあたりが焼けるように感じる胸やけと、口の中に酸っぱいものが上がってくる呑酸です。このほか、のどの違和感や声のかすれ、慢性の咳がみられることもあります。
逆流性食道炎の原因
食道と胃のつなぎ目にある筋肉(下部食道括約筋)の働きが緩むことで、胃酸が食道に逆流しやすくなります。食べ過ぎや早食い、脂っこい食事、食後すぐに横になる習慣、肥満や締め付けの強い衣服による腹圧の上昇、加齢、喫煙、ストレスなどが発症に関与します。
逆流性食道炎の治療
治療の中心は、胃酸の分泌を抑える薬による薬物療法です。
あわせて、暴飲暴食を避ける、就寝前の食事を控える、禁煙する、肥満の方は減量するなど、生活習慣の改善も症状の緩和に役立ちます。
過敏性腸症候群(IBS)
過敏性腸症候群とは、下痢と便秘を繰り返す、お腹が張って不快感がある、腹痛を伴い排便によって症状が軽くなるといった状態が慢性的に続く病気です。検査を受けても腸に炎症や腫瘍などの異常は見つからないことが特徴で、20〜30歳代の比較的若い世代に多くみられます。
症状の現れ方によって、便秘型、下痢型、混合型、分類不能型に分けられます。命に関わる病気ではありませんが、トイレに関する症状が続くことで日常生活の質が大きく低下することもあります。
過敏性腸症候群の原因
原因ははっきりとはわかっていませんが、ストレスや緊張、不規則な生活、食生活の乱れ、腸内フローラの変化などが関与していると考えられています。これらの要因により、脳と腸の連携(腸脳相関)が乱れ、腸の運動機能や知覚機能に異常が生じることで、下痢や便秘、腹痛といった症状が起こると考えられています。
過敏性腸症候群の治療
似た症状を示す他の病気がないかを確認するため、血液検査や便検査、大腸内視鏡検査などを行ったうえで診断します。治療の中心は、生活習慣の改善と薬物療法です。
バランスの良い食事や規則正しい生活、適度な運動を心がけるとともに、症状のタイプに応じて腸の動きを整える薬や整腸剤などを用います。症状が長引く場合は漢方薬なども併用しながら、根気よく治療を続けていきます。
機能性ディスペプシア
機能性ディスペプシアとは、みぞおちの痛みや胃もたれ、少し食べただけでお腹がいっぱいになる早期飽満感などの症状が慢性的に続いているにもかかわらず、胃カメラなどの検査を行っても原因となる病気が見つからない状態のことです。
これらの症状が続くと生活の質が大きく低下することもあるため、我慢せずご相談ください。
機能性ディスペプシアの原因
胃の運動機能の乱れや、知覚過敏によって胃の刺激を痛みとして感じやすくなることが主な原因と考えられています。これに加え、ストレスや不規則な生活習慣、脂っこい食事や早食いなどの食生活の乱れ、感染性胃腸炎の罹患後、ピロリ菌感染などが複合的に関与しているとされています。
機能性ディスペプシアの治療
原因となる病気がないかを確認するため、まずは胃カメラ検査を行います。ピロリ菌感染がある場合は除菌療法を行い、その他の場合は症状に応じて胃酸分泌抑制薬や胃の運動機能を改善する薬などを用います。
あわせて、規則正しい生活リズムを整え、食べ過ぎを避けるなど生活習慣の見直しも治療の重要な柱となります。